「男子テニスで人気の選手は誰?」と聞かれれば、ロジャー・フェデラー(スイス)選手をはじめとしたレジェンド級のプレーヤーは真っ先に思い浮かびますね。そういった選手に負けず劣らず…というのはさすがに言い過ぎかもしれませんが、「テニス界のエンターテイナー」とも称されるニック・キリオス(オーストラリア)選手の存在は忘れてはならないでしょう。

今回はそんなキリオス選手の魅力について心ゆくまで語ってみようかと思います。是非お楽しみ下さい<^^>
■キリオス選手のプレースタイルは?

現在26歳のキリオス選手は類まれなセンスで相手を翻弄するだけでなく、観客の声援を煽るなど色んなことをして会場を盛り立てます。193㎝の長身から繰り出される強烈なサーブはもちろん、非常に丁寧なストロークを展開しながらも時折強烈なフォアハンドを打つなど、メリハリのついたプレースタイルが最大の武器です。
さらに、相手のポジションが下がっていると見れば突如ドロップショットを打つ、ストロークで主導権を握った場合にはネットプレーを見せるという形で、非常に多彩なプレーも持ち味の1つです。
■キリオス選手の主な実績

才能豊かなキリオス選手はこれまでツアー6勝、テニスの最高峰の舞台である四大大会でも2度のベスト8進出という実績を持ちます。ファンの記憶に新しいのは2014年のウインブルドン4回戦。当時19歳で世界ランク144位だったキリオス選手はグランドスラム21勝を誇るナダル選手と対戦しました。
誰もがナダル選手の勝利を予想していた中、キリオス選手が3-6, 6-3, 7-5, 6-2の逆転で撃破するという大波乱の結末に。続く準々決勝では残念ながら敗れてしまいましたが、テニス界に衝撃を与えたことで話題となりました。
また、2022年の全豪オープンでは同郷で1つ年下のタナシ・コキナキス選手とダブルスを組み、見事グランドスラム初優勝を果たしました!
■アンダーサーブと股抜きショットは必見!

キリオス選手と言えば「器用すぎるショット」を披露することで知られていますが、中でもアンダーサーブ(下から打つサーブ)は彼の代名詞と言っても過言ではありません。
基本的にテニスではトスを上げて少しジャンプをしながらサーブを打つことが殆どですが、アンダーサーブもルール上は問題ありません。実はキリオス選手は数少ないアンダーサーブの使い手であり、セットポイントのような重要な場面でも不意にアンダーサーブを使うことがあります。そしていとも簡単にポイントを奪ってしまうのがまたすごいんですよね(笑)
また、母国開催となった2022年1月の全豪オープンに出場したキリオス選手は地元ファンの声援を受けながら、相変わらずのエンターテイナーぶりを発揮していました。その中で再び注目を集めることになったのが同大会の1回戦で見せたまさかの「股抜きアンダーサーブ」。
【必見!キリオスの股抜きアンダーサーブ!】
アンダーサーブをするだけでも珍しいのに、それを股の間から打ち、しかも相手のリターンミスを引き出したのです。グランドスラムの舞台でそのようなことをミスなくこなす…見ているだけでこんなに楽しい選手はなかなか出てこないかもしれませんね。
■気性が荒いけど心優しい一面も!

一方でキリオス選手には少々もったいないというべき点があります。テニスファンの方ならご存知かとは思いますが、キリオス選手は気性の荒さが目立ち、本来の実力を発揮できていないことは否定できません。
プレーが上手くいかない時のラケット破壊、主審への暴言はもはや日常茶飯事のことで、テニス界では「悪童」と呼ばれることもしばしば。メンタルコントロールには大きな課題があるのです。キリオス選手の才能を考慮すれば、もっと上のランク(2022年2月時点で122位)にいてもおかしくはないでしょう。
ですが、ただの悪童ではないのがキリオス選手の最大の魅力です。キリオス選手は2015年に『NKファンデーション』と呼ばれる財団を立ち上げ、恵まれない子どもたちがスポーツをする機会を与えるための活動にも取り組んでいます。
それに加えて、2020年には母国オーストラリアで発生した山火事に苦しむ人々に寄付をするなど、多くのチャリティー活動に参加しています。キリオス選手は他の現役選手からも「彼はテニス界に必要な人材だ」と評価されることも多いのですが、プレーだけではなく困っている人に寄り添う姿勢にも惹かれてしまうのでしょうね。
■まとめ
長々と語ってしまいましたが、実際にキリオス選手の魅力を挙げてみると他にもまだまだあるのは事実です(^▽^;)ただ、やっぱり実際に彼のプレーやオフコートでの様子を見てみることをオススメしたいと思います。
レッドレンジャーより